くまお フォルテッシモ

ドイツの音大に突如現れた くまおの日記

くまお、バルセロナに行く の巻 その1

くまおです。

昨年の旅行を懐かしみながら書いています。今回はバルセロナ1日目です。


2019年7月、グラナダから飛行機に乗り、ついに念願のバルセロナを訪れることができました。2泊3日のピアノ抜きの旅行です。短いけれど超超超充実の盛り沢山なバカンスでした。


バルセロナ空港はグラナダとは比べ物にならないほど大きい。迷いつつ、空港からまずホテルまでメトロに乗りました。

マドリードでは苦戦した電車移動だけれど、もう大丈夫(?)


今回は安かったという理由だけで、サン・パウ病院の向かいにあるホテルを取りました(今回も素泊まり)。

空港にはたしか昼過ぎに着いたのですが、この後の観光で予約した時間にギリギリだったので駅からホテルまではキャリーを引っ張って全力ダッシュ

チェックインを高速で済ませて再び駅に駆け込みました。


最初に向かったのがカサ・バトリョ(Casa Batlló)。バルセロナの中心地のグラシア通り沿いにあります。

(この向かいにはマクドナルドがあり、Wi-Fiを求めて滞在中3回は行った)

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ネットで入場券を予約できます。ちなみにバルセロナの主要な観光スポットは大人気なので、事前にネットで予約するのが一番確実です。

くまおは16:30からの回で入りました。

 

カサは家の意。バトリョさんの家を、20世紀初頭にガウディがリフォームを手掛けたものです。

オーディオガイドを借り内部に入ると、「骨の家」と呼ばれる外観とはまた違った印象を受けました。

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2階はバトリョさんの生活スペースだったそう。大きなシャンデリアや、向かい合って座れるベンチ付きの暖炉があります。部屋と部屋の間仕切りもおしゃれ。

 

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道路に面したリビングは大きなステンドグラスで開放的。建物内に直線が一つもなく、海の中に入ったような感覚になります。

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建物の中心には光のパティオと呼ばれる吹き抜けのような場所が。

上に行けば行くほど、壁の青が濃くなっているそうです。

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中庭はタイル張り!さまざまなオブジェや装飾が見られます。

もうここでいいから住みたい。

 

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中庭からカサバトリョを見るとこんなかんじ。裏側。

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さらに階段を登っていくといくつか部屋があるのですが、部屋のドアの文字はガウディがデザインした字体らしい。

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エレベーターまでおしゃれ。

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さらに登ると白いアーチがあったり。

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屋上はタイルで飾られた様々な煙突がありました。

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建物全体を守るように、十字架も建てられています。

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2時間弱ほど見学して外に出ると夕方になっていました。真夏のバルセロナ、まだまだ明るいので私もまだまだ活動します。

 

 

次に訪れたのはカサ・ミラ(Casa Milà)。カサ・バトリョから歩いてすぐです。

18:30からの回で入りました(カツカツスケジュール)。

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カサ・バトリョとは雰囲気が近い、石造りの面白い形をしています。バルコニーの形も全て異なるそうです。

カサ・ミラもガウディの建築。世界遺産でありながら、現在も住人がいる賃貸住宅です(住みたい)。

 

入り口を入るとコートヤードと呼ばれる吹き抜けが。階段には植物のモチーフがたくさん。

 

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内部は様々な部屋が展示されており、カサ・ミラの住人たちがどのような生活をしていたのか窺い知ることができます。

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屋根裏はガウディに関する展示室。カサ・ミラの模型やデザインの参考にした動植物などなど…

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ガウディが人体を研究し、人にとって心地よいようデザインした家具もあります。ちなみに、カサ・ミラのドアノブは握りやすいようにガウディがデザインしたものです。

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エレベーターで上へ上がると、アップダウンの激しい屋上へ。

景色もとてもよかった…サグラダファミリアカサ・バトリョも見渡せます。

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カサ・ミラの見学が終わったのは19:30すぎ。まだまだ明るいし暑さもおさまってきたし、マジックアワーはこれから!という気持ちだったのでもうすこし観光しつづけることにしました(元気)。

 

ここからバルセロナサンタ・エウラリア大聖堂までどう行くか迷ったのですが、40分くらい歩けば着くらしかったのでお散歩を決行しました。

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↑大聖堂ちょっとみえてる!

 

街並みが綺麗で、なのに都会的で、いいな〜。

 

大聖堂の前にすこし寄り道してナッツ屋さんへ。有名なお店だそうです。

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ナッツ屋さんから大聖堂へ歩いていると、20時を知らせる鐘が鳴り響いていました。

中には入れませんでしたが、荘厳で装飾も美しく、ずっと見ていても飽きませんでした。

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しばらく経って、そろそろ暗くなるしと思い、帰りは電車で戻ることにしました。

バルセロナに来られたテンションで全然気付かなかったのですが、足に限界が来てたらしく笑、メトロの地下通路の3段くらいの階段で派手にこけました。笑

 

足捻ってマンハイムに帰っても少々痛かったくまおでした。

 

(その日の夕食は、近くのスーパーで買ったセラーノ(生ハム)とパンでひもじく過ごしました)

 

つづく

くまお、グラナダ に行く の巻 その2

くまおです。前回に引き続き、2019年7月のスペイン旅行について書きます。


コンクール終了後、街の方もぶらぶらする時間も取ることができました。あの頃はマスクもなしで、人で賑やかな場所に行けてたのになぁ…。


グラナダといえばアルハンブラ宮殿なのですが、それ以外にも見どころがあります。

まずは街の中心にあるカテドラル。グラナダ大聖堂です。

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内部は撮影禁止だったのですが、荘厳な建物でした。カテドラルの周りには歌を披露する人やお土産売りがたくさん…。

花や緑も多いグラナダの雰囲気、素敵です。あと、人々のの気質も。スペイン住んでみたいなぁ…

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また、ガイドブックに載っていた香水博物館。こちらは全く不人気(笑)。入り口は普通の香水屋さんなのですが、奥に小さな博物館があります。

黒服でバシッと決めたイケメン店員さんに「入館料いります?」と聞いたらいらないと言われたんですが、まさか子供料金じゃないですよね…。

 

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香水の作り方や原料について展示してありました。すごくいい匂いだったのですが、ここでは香水買いませんでした(金欠)。グラシアス〜。

 

アルハンブラ宮殿を見て感じた通り、グラナダイスラム文化と深く関わった街です。

アルバイシン地区はアルハンブラ宮殿の北西部にある、グラナダ で最も古いとされる旧市街です。イスラムの居住地なこともあり、スペインなのにスペインじゃない街並みが楽しめました。

私はアルハンブラ宮殿側から徒歩で山を降り、くねくね入り組んだ路地を進みました。Googleマップも当てにならないほど入り組んでいます。レコンキスタから攻め込まれた際、防御の壁となった街並みです。

 

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白い壁が美しい…イスラムって感じです。

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若干迷いつつ(結局他の観光客家族の後を尾行した)、サンニコラス広場に到着。ここから、アルハンブラ宮殿とシエラネバダ山脈が一望できます。

ここには一人で来たのですが、同じく一人旅のお姉さんに写真を撮ってもらいました。

 

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帰りはモロッコ坂を通りました。お店が立ち並び、賑やかな商店街のような通りです。

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グラナダにはたしか3泊?4泊?ほどしたと思います。その後グラナダ空港からバルセロナ空港へ…海岸が見える!

 

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バルセロナではコンクールもなく、純粋に観光のためだけの旅行ができました。

卒業試験からベローナとグラナダのコンクールまで息つく暇がなかったのですが、バルセロナはその分うんと楽しめます!

 

つづく

 

 

 

くまお、グラナダに行く の巻 その1

くまおです。皆さんお元気ですか?


またまた更新がとんでもなく空いてしまいました。くまおは日本の大学院も無事卒業し、現在はピアノを教える仕事に就いています。


コロナ禍で、生活は完全に変わりました。


1年前、留学している間は自由に旅行が出来ていたことを思うととてもやるせない気持ちです。今年に入り、コロナがイタリアやスペインを中心にヨーロッパ全土へ感染拡大していくニュースを見ると、心が痛みました。

旅行した先々で出会った素晴らしい人々が、今も無事で暮らせているのか、つい考えてしまいます。


今回から数回に分けて、昨年のちょうど今頃、スペインのグラナダバルセロナを訪れたときのことを書きます。

もうしばらくは旅行することは叶わないかもしれませんが、書きながら思い出を懐かしんだり、景色に思い馳せたりしたいなと思います。

 


ベローナからドイツのマンハイムへ帰り、すぐスペインに向かいました。ベローナから周遊することも考えたのですが、ちょうどマンハイムで伴奏の仕事があり、そのためにとんぼ返りするハメに。


今回の目的はスペイン・グラナダで開かれたコンクールに出ること、そして一度は行きたかったバルセロナに寄ること!でした。


2019年7月10日、フランクフルト空港からグラナダ空港に向かいました。機内で隣になったスペイン人お姉さんが話しかけてくださり、なんとスペイン語の挨拶講座をしてくれました。私が童顔だから心配になったのか、メモを書いて渡してくれました笑。


お姉さんはなんでもペットの犬がフランクフルト空港で検疫に引っかかってしまい、迎えに来たそう。


グラナダ空港はとても小さい地方空港でした。観光地だと思っていたのですが、意外なほどこじんまりしたところでした。


空港からはバスで市街地まで移動。グラナダ大聖堂があるエリアが中心街で、お店も多く集まっています。

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そこのスーパーで食料を買い足し(お金をケチった結果ホテルは素泊まりで、連日クラッカーとマフィンで空腹を紛らわした)、コンクール会場兼ホテルまでさらにバスで移動しました。


なんとそのホテル、世界遺産アルハンブラ宮殿の目の前!

 

バスもものすごい急勾配&細い道でかなり怖かったです。私は車の免許は持っていませんが、絶対運転したくないです。

にもかかわらず、たぶんこの辺りに住んでる人は車は必需品だろうな。スーパーないし。景色はいいけれど不便でした。


バスを使わずに徒歩で市街地に出ることもできます(30分くらいの山歩きです)

ベローナへはサンダルで行ってすごく後悔したので、今回は満を辞してスニーカーで行きました。

 

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コンクールの合間にアルハンブラ宮殿を観光しました(チケットは要予約です)。

 

アルハンブラ宮殿は、今まで訪れたヨーロッパの宮殿のどれとも違った雰囲気を持っていました。イスラム教徒がグラナダ王国ナスル朝)を建国し、栄華を極め、キリスト教徒との戦いに敗れ陥落する……グラナダの重い歴史を感じます。

高度なアラブ建築に加え、のちのキリスト教徒たちの増築により、さまざまな様式の建物が混在しています。

(と、日本から来た団体ツアー客のガイドさんが言っていました。盗み聞き。)

アルハンブラ宮殿は大きく分けて3つのエリアに分かれています。

 

○ヘネラリフェ


チケット売り場のある入り口から入って右側のエリアです。14世期のナスル朝の夏の離宮として建てられました。

チノス坂を登り、太陽の丘と呼ばれる高台にあります(もう汗だく)。

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離宮に入ると、水路や噴水、美しい庭園があり、木々の間を抜けていきます。イスラム建築での特徴のひとつが、水の扱い方なんだとか。

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しばらく進むと、アセキアのパティオがあります。アセキオとは水路の意。庭園の中心には噴水が連なっていました。

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建物の中は細かなイスラムの模様(?)の彫刻があります。

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続いてスルタナのパティオ。スルタナは王妃の意。王妃と騎士が、王の目を盗んで逢瀬を重ねていたとかいないとか……。

薔薇が美しい庭園でした。

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更にここから水の階段と呼ばれる階段を登ると展望台に出るそうなのですが、私が行った時はたまたま閉まっていたような…?(見落としていたかも…)

 


ここらへんでヘネラリフェを後にし、次のエリアへ向かいました。

 

 

 

○ナスル宮殿

緑の生垣の道を通り、ナスル宮殿エリアに向かいました。こちらは本当に人が多かった!(この写真には全然いなかったので伝わらない!)

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まず、メスアールの間・パティオに向かいました。イスラムらしいタイルや装飾が美しい空間です。窓から見える絶景もよかったです。

人が多くてうまく写真が撮れませんでしたが、昔は金箔が貼られていたという黄金の間もあります。

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コマレス宮/アラヤネスのパティオは王が権力を誇示するために作らせたところ。贅沢に水を使うことが、その国の豊かさを示していたそうです。

観光した日は35℃ほどの暑い日だったのですが、水があると涼やかな気持ちになります。

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続いて船の間と呼ばれるところ。船底の形をしていることが由来の場所。目が疲れてくるほどの細かさ…!

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アルハンブラ宮殿といえば、ライオン宮の写真がよく使われています。獅子のパティオではかわいいライオンの噴水が…!

ここは王と王妃の居住空間だったらしい。

 

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隣接するアベンセラヘスの間とニ姉妹の間の天井。ここも圧巻でした。

 

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ナスル宮殿の周りはベンチや観光案内所、売店もありひと休みすることができました。生垣にはねこちゃんがたくさん住みついているようで、しばらく追いかけました(20歳半ばのやることではない)。

 


○アルカサバ

ナスル朝が、古い要塞の上に築いた要塞です。アルハンブラ宮殿の最も古くからあるエリアですが、19世紀前半にナポレオンにより破壊されたため、現在は復元されたものだそうです。

展望台が多いのでひたすら登り、景色を楽しみました。が、北東側の山で煙が上がっており(たぶん小さい山火事)、ヘリコプターが忙しなく消化剤を運んでいました。

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階段を登ると、アルマス広場に出ました。かつては軍隊の建物があったところ。現在は基礎のみ残されています。

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アルハンブラ宮殿で最も高いベラの塔。閉園時間ギリギリに到着しました(最初からここまで3〜4時間くらい。でも全然見足りません)。

ちょうど夕暮れの時間帯。ドビュッシーの作品に「グラナダ の夕暮れ」というタイトルの曲があり、まさにその景色を目の当たりにしている感動がありました。

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つづく

 

 

 

くまお、ベローナに行く の巻

お久しぶりです。くまおです。


9月に帰国したのに、卒論のせいで全くかけなかったブログ、再開します!書き残した留学中の出来事を思い出しながら、最後まで書いていきたいと思います(^。^)


今年7月上旬マンハイムでの卒試を終えた直後(たぶん2日後だった)、コンクールのためイタリアのVerona(ベローナ)へ行きました。

たまたまマンハイムで一緒に勉強しているピアノの先輩とエントリーしたコンクールが被り(飛行機等を取った後で気がついたので行き帰りは別行動でしたが)楽しく旅することができました!

 

ベローナにも空港があるのですが、フランクフルトからもシュトゥットガルトからもなぜか割高。


なので結局、先輩はミラノへ、私はベネツィアへ飛び、そこから電車でベローナ へ向かいました。

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3月ぶりのベネツィア。滞在時間わずか30分だったのですが、夏は春に比べて更に空が抜けるように青く、気持ちよかった〜。


スーツケースを持ちながら橋を渡ったりしていたら筋肉痛になりました。

ベローナ行きの電車もガラガラで、意外にも(?)定刻通りに発着していました。券売機もドイツ語あって、びっくりするくらいトラブルなくベローナ駅まで着きました。


ベローナは野外歌劇場が有名で、ちょうどその宣伝(?)か、ベローナ駅前に巨大なアイーダ像が。なぜか横からしか撮ってなかった。

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コンクールが行われたのはベローナはベローナでもヴィラフランカというど田舎で、更にバスを乗り継ぎ泊まるところまで行きました(田んぼばっかりのところを抜けていく感じの…)。

 

次の日からのコンクールまでは順調だったのですが、

ここで事件が起きるー(やっぱりスムーズにいくわけないー)!!


私が止まっていたところはベローナ駅からコンクール会場の中間地点だったのですが、なんとコンクールが終わるのが20時頃だったのに、終バスが20時!笑


先輩や、たまたまいらっしゃった日本人の方と「まぁタクシーあるでしょ!」とコンクールの打ち上げを会場近くのピッツェリアでやってたら0時を回りそうになってしまいました(めっちゃ美味しかった)。

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ついでにジェラート屋さんにも…(連日38℃くらいだったので、毎食後に食べていた。たぶん合計10こくらい食べた)。

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でも見渡すかぎり全っっっっっ然タクシーないのです!!!

近くのヴィラフランカ城でロックフェスみたいなのやってて人通りはすごかったのにタクシー全然いない!!

 


困ってレストランの方にタクシーを呼んでもらえないか聞いたところ、答えが、、、

 


「ヴィラフランカにはタクシーはない」

 

 

 

は??

 

 

 

 (」゜ロ゜)」

 

 

 

。。。結局、同じところに泊まっていた先輩と、深夜のヴィラフランカを40分かけて歩いて帰りました笑

 


これもいい思い出。笑

 

 

 

コンクール後の2日間はベローナ観光に充てることができました!卒試からコンクールまで気が抜けなかったので、やっと楽しめる感じです。


初日は、前日歩いて帰った交通の便が悪い宿泊所を後にし、先輩とベローナ旧市街近くのAirbnb (民泊)に移りました。

優しい老夫婦のお家で、しかもおじいちゃんは昔ハンブルクで音楽の勉強をしていたそうで、ドイツ語が堪能な方でした。朝ごはんご馳走になったり、便利なスーパーやおすすめ観光スポットを教えていただきました✨


この日はとにかく盛りだくさんで、午後からバスを乗り継ぎ、妖精(ニンフ)伝説の残るボルケット村(Borghetto)へ行きました。

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見晴台に登ったり

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川の流れを感じられる街を歩いたり

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すっごく綺麗で行けてよかったと思うのですが、サンダルで来るところではなかったなと思いました(前日の徒歩でも思った)。

 

ベローナの旧市街も、基本下が石畳なんですよ、、、


私のサンダルはドイツで買ったのですが、売られているサンダルのほとんどがかかとから土踏まずまで靴底のようになっているものなのです。

私はかかと部分がちゃんと分かれているタイプ👡が好きで、探すのに苦労したのですが。


これ絶対石畳対策だ。。。

マンハイムが石畳じゃないのですっかり忘れていました。

 


ベローナで石畳にかかとが何度はまったことか、、、

 

 

そしてボルケット村からベローナへ戻り、夜は野外歌劇場でカルメンを観ました!!

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コロッセオみたいな大きな歌劇場です。アリーナ席は高いので、私たちは上の方の石段に座りました(石剥き出しなので座布団を敷いて座ります)。


アリーナ席にはコスプレ(?)なのか本物の貴族なのか、すごいドレスを着た方々も入場されていました。

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カルメン、最高でした〜。

新演出のような奇抜な感じではなく王道!で、なによりこんなに大きな会場なのに迫力が凄まじかったです!(先輩の超高画質望遠カメラで撮った写真。カルメンが有名なハバネラを歌っているところとカーテンコールのところです)

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途中雷がゴロゴロしましたが、なんとか天気ももってよかったです!(稲妻が光っていた…)

 

ちなみに歌劇場の横の広場には今日使わなかったアイーダのセットが山積みに…(次の日がアイーダだったのかな)

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観光2日目はベローナの旧市街をぶらぶら。

私は知らなかったのですが、母に「今度ベローナいく〜」と言ったら「ロミジュリの舞台じゃん!!」と言われました(無知すぎる)。

 


というわけでジュリエットの家です。

あのバルコニー!

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おっぱい触ると幸せになる、というジンクスがあるジュリエットの銅像にもタッチ出来、部屋の中もじっくり見てきました。

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ちなみにロミオの家もあります。こちらは公開されていないためかかなりひっそり。

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その他、民泊ご主人のおすすめ(わざわざ地図を書いてくれた)を巡ったりしました。上がおそらくスカリガーのお墓?教会?(わからない)、下がサン ゼーノ マッジョーレ教会(San Giorgio Maggiore)です。

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途中何度目か分からないジェラート屋さんに入った直後、雹に降られました。連日暑かったせいかもしれません。

ここでベローナで食べたジェラートの一部…。一番下のえげつない色のフロートは、食べてみると案外普通の味でかき氷みたいな感じです。コップは小さいけれど、冷たすぎて食べても食べてもなくなりませんでした。

 

ジェラート屋さんで注文するためだけにイタリア語を覚えました(味ダブルで〜とかトリプルで〜と頼みたかった)。

その土地に行くとなんとなく言葉も覚えられるから嬉しいです。

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留学中イタリアへは2回行くことができました。ドイツとは建物や街の雰囲気も違い(赤茶色や黄土色の建物が多かった)、からっとした晴れも多くて、イタリア系の人たちがみんな陽気な理由も少し分かる気がしました笑。

 

この後マンハイムに戻り、友人の入試の伴奏をマッハでこなした後、スペインに旅立ったくまおなのでした。

 


続く。

 

 

 

くまお、書き忘れたドイツの春の味覚 の巻

くまおです。


ずーっと書こう書こうと思ってたのに忘れてたことを書きます。ドイツの春の名物・白アスパラ(シュパーゲル/Spargel)についてです。


4月ごろから市場やスーパーで白くて大きなアスパラ、シュパーゲルが並ぶようになります。レストランでもシュパーゲルを使った期間限定メニューがあったり、とても楽しい季節です。


6月24日、聖ヨハネの日まで収穫されるらしいですが、スーパーの店頭にはもう少し長く置かれていたように思います。


シュパーゲルには溜まった毒素を流す作用があるそう。

 


今年は3回、家でシュパーゲルを調理してみました。クリームスパゲティにいれてみたり色々しましたが、一番メジャーなのは茹でてホランデーソース(Hollandaise)をかけ、生ハムと一緒にいただくものだと思います。

 

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意外におおきいシュパーゲル。


シュパーゲルは絶対に皮をむかなきゃなのです。なぜならとても苦いから。

けれど、白いからどこまで剥けたのか分かりにくいんです。一回、剥きが甘くてめちゃくちゃ苦いものができてしまいました。

それで面白いのは、剥いた皮と一緒に茹でることです。ダシが出るのかなぁ…

 

ソースは、日本でも有名なクノール(ドイツの会社です)から水でといて作る粉も出てて、そちらも美味しいのですが、一番は生クリームみたいな紙パックに入っているやつ!が美味しいです。

写真は撮り忘れました。

 

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盛り付けはこんな感じ。


野菜としては少しお高めのシュパーゲルですが、しっかり茹でるとトロトロで甘くて美味しいです〜。

 


つづく

くまお、ドイツの夏、虫との戦い② の巻

くまおです。


無事に卒業リサイタルが終わり、その後本番をふたつ、イタリアとスペインでやってきました。その話はまたおいおい……。

 

すっかり夏です。


とっても夏です。


ドイツは涼しいイメージあったし、実際5月には一度冬の気温になったこともありましたが。


卒業リサイタル直前の1週間と今週は本当に地獄です。マンハイムはドイツの他の街と比べ冬も夏も暖かいそうで、時折38℃、39℃が続きます。

大学で受ける先生との最後のレッスンの日が39℃、しかも15時から、日当たりのいい部屋だったのですが、レッスン部屋がサウナでした。先生倒れちゃわないか本当に心配で、家で凍らせた大きな保冷剤を持って行ったくらいです。先生はほっぺに保冷剤を終始あてて喜んでた。笑


というのも、ドイツのあかんところは、冷房がある建物が少ないことです。ドイツの普通の家は、日本のような壁が薄く風通しのいいものではなく、冬の厳しい寒さにも耐えられる高い機密性を備えているのです(なので冬は外は極寒でも家の中はとても暖かいです)。

昨今の温暖化のせいで、家の設備が追いついていません、普通のお家には暖房しかついていません。私の通う大学ですら、音楽ホールにしか冷房はありません。あとは、デパートやショッピングモールにはちらほらつき始めているようですが…。


というわけで、くまお家には扇風機もないため、最近は朝と日が沈んで涼しくなる21時ごろに窓を開けて、なんとか家を快適に保っています。


暑くなるにつれて、虫たちも活発に動き回るようになってきました。

ドイツ、ハエがごっつ多いです。

私の家の窓には、前に住んでいた人が網戸を貼ってくれているのですが(そもそも初期設備に網戸がないことがドイツでは普通です。本当におかしいと思う)窓を開けると、網戸の剥がれた隙間からブーンと入ってくることがあります。


この間うちで韓国人台湾人の友達を招いてお好み焼きパーティをしたのですが(私は定期的に家に人を呼んでお好み焼きの良さを他の国の人に広めています)、ソースの香りに引き寄せられ、4匹も入ってきました!

 

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お好み焼きはいつも好評です。焼き処くまお。

材料を揃えるのに限界もあるので、日本のには劣りますが…😊

 


話を戻して……クモ等の飛ばない虫の対処は、下宿生活で完璧に身につけたので、ここに引っ越してきてからも不自由なく過ごしていましたが、飛ぶ虫については未履修でした。

灯りを玄関だけつけて誘導して、ドアから外廊下に逃がしたり、ハエが自主的に出て行ってくれるように下敷きで窓まであおいだり、とまってるところをナイロン袋で捕獲して逃がしたり……と、飛ぶ虫に関しては生かして逃す方向で奮闘しております。


今は無事、1匹もいません。

なんて快適なんだ〜。


日本に帰ったら、次からは自分で虫退治を任されるんだろうな(1年前は3mmくらいの虫でも怖くて、母に助けを求めていた情けないくまおでした)。

 

 

つづく

くまお、不正引き落としに遭う、の巻

くまおです。

 

事件は先週の火曜に起こった…

 

苦労して(?)登録し、毎月高い保険料を支払ってる保険会社アオキことAOKから、その前日になんと1060.38€も引き落とされているのを発見。

 

は?みたいな

 

日本円で13万円くらい、一気に引き落とされてたんです。

 

絶対なんか間違えて引き落とされてる!!と思って、木曜にお客様センターに駆け込みました。

 

そうしたら、本当は学生は払わなくて良い、しかも働いている30歳以上の人(だったような)しか払わなくてよい、社会保障費Krankversicherungが引き落とされていたことが判明…

 

いやちょっとまってよ、私学生用の保険に入ってるし、なにがどうなったらそんなことになるのよ。

 

担当の人今休みだから、明日その人にメールさせるわね〜と言われたのですが、いや…早くしてほしいんですけれど…

 

それで届いたメール、とっても意味が取りにくいドイツ語で、ちんぷんかんぷんでした。

いや、名前からしてこっち外国人なの分かってるよね?もうちょっと親切にしてくれても良くない??

 

しかも「間違って払われたのは1060€でしょ?」って書かれており、いやいやいや、私の38セント、端数だけど忘れないでくださいよって感じ。「間違って引き落とされたのは1060.38€です!!」やや半ギレで返信したのが先週金曜。

 

けれどその振込が今週になっても来ない…再度問い合わせたら、私が自分の口座で引き落としの取り消し lastschrift zurückgebenをした方が一番早いとのこと。

もう、何度目かの、は?

 

なんで私がそんなめんどいことやらなあかんねん(実際はそこまで面倒ではありません)。

 

しかも、ここまでやりとりしてて一言も謝罪の言葉がないのも、は?

 

ドイツのこういうとこ、いまだに慣れません。

 

最初のうちは、こんな外国人に対応してもらえるだけでありがたいという気持ちたっぷりに話したりしていたものです。

もちろん今もその気持ちはあるのですが。

前は分からなかったらとりあえずヤー(はい)と言ってたけれど、最近はなんか自分に不利になることを言われてるっぽいことが分かれば食い気味でナイン(いいえ)って言います。とりあえずナイン。ナインって言っとけば、あとからだいたいなんとかなります。

 

そしてそして今日やっとそのお金、戻ってきました。はぁ〜心労が……むしろ私がお詫びに1000€もらいたい(?)

 

ま、これで気付かなかったらもっとひどいことになってただろう、ということで怒りを鎮…………まらない!!!!!

 

なんか愚痴だけになっちゃった。

ついでにマンハイムの綺麗なところを紹介します。

 

街はそこそこ汚くて治安もイマイチですが、川沿いはとっても綺麗なんですよ、って宣伝です。

 

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再来週はいよいよ卒業リサイタルでございます。

 

つづく