くまお、ハイデルベルク城に登るの巻
くまおです。
マンハイムは先週から冷え込みが激しく、学校まで歩く僅かな時間でも手がかじかみます。
10月から始まった秋学期も、今月末でおわりです。本当にあっという間だったなぁ……。
というわけで来週から、講義の筆記試験(Klausur クラウズーア)が目白押しで、人生初の落単の危機に怯える毎日です。
ドイツの大学は単位を取るのが本当に大変と聞いてはいましたが、本当に大変です(?日本語が変)。
私は楽器学、音楽史×2の3つの試験を抱えているのですが、これね、ほんと心が折れます。だって普通に音楽の知識を詰め込むに加えて、ドイツ語の試験を同時にやるようなもんですよ……。
しかも試験には電子辞書の持ち込みが不可能なのです!!外国人にやさしくない!!
このままでは問題文すら分からない可能性ある…!!と思い、先週、以前住んでいた下宿の大家さんに頼んで紙のドイツ語の辞書をお借りしてきました。
あの下宿、私にとってドイツの実家です……。
それに加え、月末に作曲科の初演があったり、伴奏を多く抱えすぎていたり、その他いろいろなことで心が荒みすぎたので、ストレス発散もかねてずっと行きたかったハイデルベルク城に登ってきました。くまおの父と母の思い出の場所らしいです。
ちなみにドイツ語でストレス発散はEntspannung (エンドシュパヌング)と言います。spannung は緊張、ストレスのこと。ent...をつけると、そこから離脱することを意味します。
ドイツ語のこういうところ、日本語の熟語に似ているので好きです。
ハイデルベルクの旧市街の中にあるKornmarkt(コルンマルクト)。そこの脇道を進むとケーブルカー乗り場と歩くコースがあります。
ちなみにくまお、先々週コルンマルクトのホールで演奏しました。
ケーブルカーで登った方が断然ラク(お金かかります)のですが、冬季休業中で4月にならないと動かないと言われ、結局歩くことに。
意外と急勾配だけど、思ったよりあっという間に登れます。15分くらいかな。
お城の城壁はこんなかんじ。くねくねしてて、雰囲気は姫路城です。
途中には砲台もありました。
お城のバルコニーに行くには入場券を買う必要が。学生だと4ユーロだったかな?忘れました。
バルコニーからの眺めはこんなかんじ。綺麗すぎて、荒んでた心が浄化〜〜!!
平日の夕方、氷点下の中ここまで来る物好きは少ないので、だ〜〜れもいませんでした。最高の贅沢。
お城は三十年戦争やプファルツ継承戦争、火事で破壊された痕があり、廃墟のようなところもありますが、中庭も美しかったです。
今回は入りませんでしたが、ドイツの薬事博物館(Deutsches Apotheken Museum)もありました。
[3/9追記]
先日入ってきました!
医療といえばドイツ。
薬の原料についての展示や
薬の歴史、
そして昔の薬局や研究所の様子が再現されていました。
ハイデルベルク城の入場券があれば、誰でも入ることができます。おすすめ!
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ハイデルベルク城で見逃せないのが、宮廷道化師・ペルケオ氏!!
中庭から地下に行ける道があり、ワイン樽の展示の側に佇んでおられます。酒飲みの宮廷道化師でワイン持って楽しそうなペルケオさん。
シーズン中は彼の姿を撮るのに長蛇の列らしいですが、だ〜れもいませんでした(2回目)。
ペルケオ氏の向かい側には世界最大級のワイン樽!
横にある階段を登っていくと樽の上にのることができます。樽には名前が付いており、カール・テオドール樽と言います。
カール・テオドール橋にも名を残すこのお方は、ハイデルベルクだけでなくマンハイムの隆盛に貢献した選帝侯であられます。
実は先週、マンハイム城も散歩したのですが、その時にもカール・テオドールの功績の展示がありました。
そちらも綺麗だったので、また記事に書けたらいいなぁ〜。
続く
くまお 年忘れスペシャルその2〜アドベントコンサートの巻〜
続けて投稿します。くまおです。
第2アドベント(12月の第2日曜日)には近郊の教会で、音楽仲間とアドベントコンサートに出演してきました。
10月に一度演奏したこの教会。いつ来ても素敵です。ここにもウイルスのような星が…
(リハ中の仲間たち)
実はここにはもともと電子ピアノとオルガンしかなく、当初は電子ピアノで室内楽やカンタータの伴奏をするつもりだったのですが。
この教会のオルガニストの方のご厚意で少し指導していただき、生まれて初めて本番でオルガンを弾きました!
鍵盤の全体はこんなかんじ。
星のスタンプを押しているのは、奏者を見るための鏡にくまおが写ってしまっていたからです〜。
左側にあるスイッチのようなものは、オルガンのストップと呼ばれるもので、どの管を選択するかで音色が変わります。
曲ごとに変えたり、曲中で操作することもあります。
くまおはピアノの他に、大学時代ちょっとだけチェンバロをかじっていたのですが、オルガンのタッチはピアノともチェンバロとも違いました。
特に鍵盤を押してから音が鳴るまでに時間がかかることが一番の問題でした…また、打鍵をかなり明瞭にしないと、滑って聴こえてしまうのでそこも気をつけるのも大変でした。
が!教会のいい響きに助けられ、無事に全曲弾ききることができました〜。
リハ中のくまお。
短いですが、写真が少ないのでこれくらいにします。
続く
くまお 年忘れスペシャル〜クリスマスマーケットの巻〜
Alles Gute zum neuen Jahr!✨✨
くまおです。
ドイツ語のあけましておめでとう!です。
あれす ぐーて つむ のいえん やー
です。
今日は日本で集まっている親戚と電話が出来、心がほっこりしました。
と同時に、くまお母からブログの更新をサボりすぎ!とお咎めをくらったので、11月下旬〜年越しまでの出来事を一気に上げたいと思います。
まずは11月下旬から開催されていたWeihnachtsmarkt (クリスマスマーケット)!
本当ならニュルンベルクやシュトゥットガルトの大きくて有名なクリスマスマーケットに行きたかったのですが、あいにく時間がなく…くまおは今住んでいるマンハイムと近郊のハイデルベルクを見てきましたよ〜。
マンハイムのクリスマスマーケットは街の(数少ない)シンボルのWasserturm(ヴァッサートゥルム・給水塔)の周りやPaladeplatz(パラーデプラッツ・パラーデ広場)が中心ではありますが、お店があちこちに点在しているのが特徴です。
音大の近くの道もこんなかんじに…いつも夜は大にぎわいでした。
今年のテーマはMärchen (メルヘン)らしく、童話の主人公の像や絵もあり雰囲気も楽しかったです。
一方ハイデルベルクは規模が大きく、Hauptstraße (中心通り)や教会の前の広場にお店がたくさん出ていました。
観光客もかなり多かったように思います。人が多すぎて、結局ハイデルベルクでは何も買わずに帰ってきてしまいました。
比較的こじんまりしているけれど、地元密着型のマンハイムも結構好きでした。
マンハイムでもハイデルベルクでも、道のいたるところに星のあかりが飾られていたのですが、くまおにはウイルスにしか見えなかったです。
ドイツのクリスマスマーケットではGlühwein (グリューワイン・温めたワインに砂糖を入れたもの)を飲まなければ始まりません!
かわいいグラス・コップはデポジット制で、持って帰るもよし、返却して返金されたお金でまた飲むのもよし…です。 くまおは緑の長靴型のかわいいコップを家に飾っています。
ちなみにGlühwein 、ホットカルピスのようで飲みやすいのですが、度数が高いです。下宿時代のお酒の強い友人ですら、飲みすぎて「地面が揺れてる…」と言いながら家に帰ってきました。
食べ物はオクトーバーフェストでも見かけるBratwurst(ブラットブルスト・焼きソーセージ)やCurrywurst (カリーブルスト・カレー粉とケチャップで食べるソーセージ)、Pommes(ポメス・フライドポテト)は定番の屋台飯です。
これに加えて、クリスマスマーケットでよく見かけるのはFlammlachs(フラムラクス)!焼鮭のサンドイッチみたいなものでとても美味しい…けれど若干高いです。くまおは友人と友人の彼氏さん(ドイツ人)と一緒に飲んだ時、ちゃっかりご馳走になってしまいました。
また、クリスマス関連の小物を売っているお店も多く、目でも楽しめます!
クリスマスマーケットは意外に閉まるのが早く、マンハイムは21時に閉店でした。そしてクリスマスマーケットの謎なところは、クリスマスにやってないことです。12月22〜3日くらいに終わってしまい、クリスマス本番はみんな家族と過ごす習慣があるようです……。
当のくまおは、クリスマス中は学校も閉まるため練習が出来ず、散歩をしに行きましたとさ。
ライン川沿いの散歩道。春や夏はもっといい感じになりそう。
続く
くまお、ドイツ語の試験を受けに行くの巻
くまおです。
マンハイムは既に最高気温でさえ5〜6度です。これでもかなりあったかい方なんだとか。
クリスマスマーケットも始まり、街がきらびやかになってきました。私も家族や親戚、友人にクリスマスカードを書き、クリスマス気分が高まってきております。
先月のことですが、ドイツ語の検定試験を受けに行ってきました。
本当はマンハイムで受けたかったけれど、年内の試験は既に満員で受けられず、フランクフルトやシュトゥットガルトも見てみたがやはり満員…
唯一、空きがあったのはマンハイムと同じバーデンヴュルテンベルク州のシュヴァービッシュ・ハルというところでした。
……どこ?
という感じでしたが、行ってみると予想外にとても綺麗なところでした。
マンハイムから電車で2時間半。あまり観光地化もされていない街でしたが、木組みの家がたくさんあり、大きな教会が街を見守っている、ゆったりとしたところです。
時間がゆっくり流れていくような、ステキなところでした。
今回はB1というレベルの試験でした。
英語で言うと英検2級相当くらいでしょうか。体感的にはドイツ語の方が難しかったですが。
ドイツ語は英語に比べ文法は複雑ではないので、単語力が点数に直結しやすいと思います。だがしかし、ドイツ語は似たような単語が本当に多くて困ります……。
試験はLesen(レーゼン・読む)Hören(フューレン・聞く)Schreiben (シュライベン・書く)Sprechen (シュプレッヒェン・話す)の4分野から成ります。
話す以外の3分野は筆記試験です!
読む分野では長文読解が基本です。ブログを読んだり、新聞記事を読んだり、いくつか広告と依頼人の前提条件が提示されて、どの人にどの広告がふさわしいか選択する問題もあります。
聞く分野では短い・長い会話を聞いて答える問題や、ラジオのディスカッションを聞いてどの人がどの意見を言ったか答える問題があります。
くまおは(英語の時もそうだったけれど)リスニングが大の不得意でした。
書く分野では架空の友達に手紙を書いたり、企業に出すメールを書いたりします。こちらは手紙やメールの書き方のテンプレ(拝啓〜敬具的な)を突っ込んでおいて、あとはB1レベルの文法を散りばめておけば点数は稼げます(雑な説明)。
ここまでは筆記試験、お昼休憩を挟んで午後から2人一組で行う話す試験です。基本的に違う国籍、違う性別で組まされます。私の相手はパキスタン出身のドイツで働く二児の父でした。このおっちゃんのせいで、私の話す試験はボロボロになりました笑
課題は2つ出されます。ひとつ目は二人で共通の友達の誕生日にサプライズパーティを計画してください、というもの。
まずおっちゃん、趣旨を分かっていなかったようで、私が「どこで集まるか、何をするか」といったことを話し合おうとしてるのに全然通じず笑、見兼ねた審査員の先生が止めに入りました…笑
しかもパキスタン訛りなのか、彼のドイツ語を全く理解できませんでした…ははは…
ふたつ目の課題はプレゼンテーション。4〜5枚のスライドに沿って自分の意見や祖国の状況、長所と短所などを述べる課題です。これは基本的に一人ずつ話し、プレゼン後にもう片方が質問をするのですが、おっちゃんこれもよく分かっていなかったようで、私のプレゼン中に滅茶苦茶質問をぶっこんできて、話しをぶった切ってきて困りました😂
人運がないくまおです。
結果はその日のうちにネットで分かり(めずらしく仕事が早い笑)、無事に合格でした✨苦しんだリスニングは9割近く取れていたのでそれだけで嬉しかったなぁ〜。
正直、10月は毎日のようにドイツ語で苦しんでいて、進歩の兆しも感じられなかったのですが、以前はとても難しいと思っていた試験がいくらか簡単に感じられて、ちょっとは成長したのかなぁと思ったくまおでした。
ちなみに試験中は携帯をはじめ電気機器が休憩中も没収されていたので、試験終わってから日没までのタイムリミットの中写真を撮りまくりました…
つづく
くまお、スーパーに探険の巻
くまおです。
先週末やっと!やっと新居に引っ越しました…!本当に長かった家探しの戦いも終わった…という感じで、正真正銘ドイツでの一人暮らしがスタートしました。
実家ではほとんど料理しなかったくまお(お母さん本当にありがとう)ですが、毎日外食なんてリッチなことが出来るわけないので自炊を頑張っています。
今日はドイツのスーパーってどんな感じかなっていうのを書こうと思います。
ドイツで最もポピュラーであろうスーパー、REWE(レーヴェ)。赤い看板が目印です。規模によってREWE City やREWE Center となったりしますが、基本的に日本のスーパーより大きいと思います。とにかく品数が充実しており、お値段もそこそこ手頃です(discountとついているスーパーが最も低価格帯ではありますが、店舗数は少ないです)。
それでは早速入ってみましょう。
🥖まずあるのがパンコーナー。
スーパーで買うパンは、ウルトラ安い。プレッツェルは日本円で50円ほど。惣菜パンも1€くらいでしょうか。
くまお、受験の時、あまりにパンの安さを知って、日本帰ってパンを買えなくなりました。大きさも結構大きいんですよ。50円あればお腹いっぱいになります。本当にびっくりしました。しかも美味しいのでよく買ってしまうのですが、実はこれドイツで問題になっているそうです。
スーパーのパンの台頭によって、町のパン屋さんが減少し続けているのだとか……。
でもお金がない学生にとっては有り難い存在です。ありがとう。
🍅野菜・果物コーナー
ドイツ語で野菜はGemüse(ゲミューゼ)、果物はObst(オブスト)と言います(こうして書くと英語と全然違うな…)。
野菜は基本的に量り売りです。欲しい分だけ袋に入れてレジに持っていきます(レジのバーコード読み取り機には量りがついている)。日本のようにパック詰めされているものはほとんどありません……ミニトマトくらいかな?
バナナは欲しい本数だけもぎります(最初来た時は衝撃的だった)。一房買う必要はありません。
野菜や果物も、日本に比べれば割安だと思います。一度大きいパイナップルが1.5€で売ってるのを見ました…。
🍅サラダバー
REWEにはサラダバーがあるところが多いです。これも量り売りで、欲しい分だけパックに詰めます。これだけでお昼ご飯を済ますドイツ人も多いようです。
🧀チーズコーナー
ドイツ語でチーズはKäse(ケーゼ)。
さすがすぎる品揃えです。普通のパックに入ったチーズもあるし、カウンターでオーダーして買うものもあります。
硬いものから柔らかいものまでなんでもあるし、おいしいです。
🌭ソーセージ・ハムコーナー
ドイツ語でソーセージはBurst(ブルスト)、ハムはSchinken (シンケン)と言います。
たくさん種類があります!しかも安い!
くまおはソーセージは日本ではあまり好きじゃなかったのですが、ドイツでは基本的にどれを買ってもおいしいです。
私の一番のお気に入りはNürnberger Brust (ニュルンベルガーソーセージ)。白いソーセージにハーブが入っています。ドイツに来た時は是非買ってください。本当に。
🌱Bioコーナー
健康志向のドイツ人のためにBio商品のコーナーも充実しています。また、ベジタリアンやビーガンの人の食材コーナーが大きいスーパーには必ずあります。
日本ではあまり見られないかもしれないです。
スーパーはもちろんレストランでも同じですが、移民や難民が多く、宗教上の理由で食べられない食材がある人への配慮が手厚いです。
ところで、REWEには独自のブランドがあります(セブンプレミアムのような感じかも…)。その名もJa!シリーズ(Jaはドイツ語で「はい(Yes)」のこと)。
色んなコーナーに隠れているJa!シリーズを探すのがとても楽しいです。というのも、最安値のことが多くて、しかもハズレがないのが魅力です。ドイツに来てすっかりJa!推しになりました。
🍫お菓子コーナー(禁断のコーナー)
チョコレートがすごい。ここは通ったらダメなところです。
有名なドイツのチョコレートは紫に牛が書いてあるmilka(ミルカ)、ナイロン包装を真ん中から割って食べるLitter Sport(リッタースポルト)、日本でも有名なLindt(リンツ)などでしょうか。
ちなみにリンツは日本で買うと高くて自分用には手が出ませんが、ドイツで買うと半額以上になります。今の時期はクリスマス用のチョコレートコーナーも楽しいです。
Hariboのコーナー。有名なクマの形のグミだけでなく、Sauer (酸っぱい味)やトロピカル、コーラなど色々な種類があって試すのが楽しいです。
こちらも日本では一袋600円くらいしてたのを見たことがありますが、基本1€以内です(逆にアジアンスーパーではキットカットが6€で売られています)。
🍺飲み物コーナー
ドイツのペットボトルにはこのようなマークがついてあることがあります。
Pfand(デポジット)と呼ばれるこれは、飲み終わった容器をスーパーの機械まで持っていくと、お金を返してくれるというものなのです!
1本あたり15セント〜25セントくらいですが、塵も積もれば山となるです。
ペットボトルだけでなく、ビンなどにも付いていることがあります。エコに対する意識がとても高い国です。
エコといえば、ドイツはスーパーに限らずほとんどのお店で紙袋やレジ袋が有料です。なので買い物の時には大きいエコバッグを持っていくのが常識です。
ビール、ワインも非常に充実しています。水よりビールが安い時もあります…。缶ビールはほとんどなく、瓶ビールばかりです。
一番日本と違うのは会計です。
日本ではカゴごと置きますが、ドイツではベルトコンベアにカゴから商品を全て出して並べていきます。
前後の人の商品と混じらないように、広告付きの棒を境界線代わりにします。
いかがでしょうか…こうして書くとかなり違うような…。
自炊は経験がないので大変ですが、スーパーで色んなものを見つけて試すのが最近の趣味です。特にチーズとソーセージ、ハムは毎回違うものを買っても試し切れないほどあります…!
マンハイムは今週からぐっと寒くなりました。
今回はこのへんでおしまいにします。
つづく
くまお、無茶ぶりされるの巻
くまおです。
昨日11/1はドイツはAllerheiligen(万聖節)という祝日でした。その名の通り、全ての聖人に対して祈りを捧げる日で、もともとはカトリックの行事だそうです。
この文化を持ったヨーロッパ人たちがアメリカに渡り、ハロウィンと変化したんだとか。
翌日である11/2は祝日ではありませんが、Allerseelen(万霊節)という日で、日本でいうお盆にあたります。お墓まいりの日です。
そんなこんなで入学から1ヶ月経ちました。
終わってみてしまえばあっという間なのですが、1日1日の濃度が濃すぎて、長かったようにも思います…。
全然ブログ書けてないあたりでお察しかとは思いますが、毎日へとへとすぎてなかなか更新できませんでした。
心が疲れたらハイデルベルクまで行って癒されようとか考えてた先月の自分を叩きのめしたい。
甘すぎる、なめすぎだぞってね。
この間先輩から、「最初はゆるっと始まるから、だんだん慣れていけるよ!」と言われたけれど、いや前回の更新の時までは、正直大変だけどまだ余裕あるなって感じだったのですが。
もーね、全然「ゆるっ」じゃなかった。膝蹴りからのアッパーカット決められたくらいやばかった。まさにKO寸前。
なんでこんなにへとへとなのかなと考えましたが、ひとつはくまおの苦手な早起きをしたからかもしれません。
学校の練習室のピアノは弦が切れてるのが普通なくらい酷いのですが、朝行くとレッスンで使うスタインウェイの部屋で練習できるので、最近は出来るだけ5時起きで朝練しに行っています(まだ新居に引っ越していないので、通学に時間がかかるのです…)。
ドイツではスリが多いからか電車やトラムで寝る人はあまりいません。みんな外を見てボーッとしていたり、本を読んでいます。
けれど最近の私は、周りの人がいい人そうなのを確認すると、バッグをスられないようにがっしり抱えてがっつり寝てしまっています…。
だってドイツの朝真っ暗なんですもん…満点の星空ですもん…サマータイムが10月下旬までだったから、明るくなるの8時とかでしたもん…。
そんなに早起きして練習するほど、毎週2時間のレッスンのための曲を準備するのか大変で追い詰められてた(今も追い詰められてる)のですが、それに加えて入学早々とんでもない無茶ぶりに遭ったので聞いてください。
10月、早くも2つの演奏会で演奏してきました。
1つめは、近所にある教会の日曜礼拝での演奏。これはすごく良かった。教会の良い響きの中で弾けて、幸せでした。
こんなに素敵な教会で、礼拝にも参加出来て賛美歌も聞けて、しかも洗礼を受ける赤ちゃんがいてめちゃめちゃ可愛くて(しかも礼拝中泣かないというお利口ぶり)。
しかも礼拝の後、ご厚意で初めてオルガンを弾かせてもらいました〜。教会でオルガン弾くの、夢だったんですよね。
さて問題の2つめの演奏会。
私の大学では、室内楽(アンサンブル)が必修なのですが、必ず1度は現代音楽のコンサートに参加しなくてはならない決まりがあります。
10月末にその演奏会があったのですが、当初私は参加する予定ではなかったんです(メンバー決まったの私の入学前ですし…)。
ところが。
10月中頃、現代音楽を学んでいる先輩からトンデモな相談をされまして、なんでも、演奏する予定だったピアニストが下手すぎて、指揮者の先生に激怒されて下されたから代わりを探している、ということ。
そしてリハーサルが翌日だということ……!
それと共に送られてきた60ページの現代音楽楽譜を見て、ちょっとね、軽く空を仰ぎ見ましたよね。
どうしよっかなって。
無理じゃねって。
激怒されて下されたピアニストの気持ちが分かるくらい、難しい楽譜だったんでね…。
なんですが、作曲したのが私の大学の教授だったので興味があったのと、ここで断わったら女が廃るわ!という謎のプライドで、結局のところ引き受けてしまったのです。
現代音楽は普通のクラシックとはアプローチの仕方も弾き方も全く違い、私がもらった曲は調性がなかったので、和音も掴みづらかった。しかも拍子も取りにくくて、簡単に言えば全部表拍が無くて、裏拍から入るみたいな、超超超絶合わせにくい曲でした。
一夜漬けでぐおおおっと練習し、ビビりながら翌日のリハ行きました。怖かった…けど、思ったよりなんとかなって、指揮者も作曲した先生にも怒られなくて、ギリギリ及第点?だったような(私がそう思っているだけかもしれない)。
とりあえずホッとしたのと同時にその子に問いたくなった、いつ楽譜をもらったのかと。一夜漬けで頑張ったよわたしゃ…。
あと作曲した先生がなんで弾かないのかなって100万回くらい思いました。作曲家ってピアノ上手い人がほとんどなので。これは本当に謎です。
ようやく一昨日、本番が終わりました。リハでは私も色々と失敗しましたが、本番はうまくいって本当に安心しました…やっと寝れます(前からガースカ寝てるけれど)。
そして私の室内楽の単位は安泰です。
あっという間に11月です。
あと10日ほどで新しいお家に引っ越しまっす☆
まずはお部屋のお片づけを頑張ります(今は忙しさにかまけて掃除をサボり、強盗に入られた後のような惨状です)。
つづく
くまお、新学期の巻
くまおです。
10月から大学が始まりました。
その直前の土日は最後の羽伸ばし!と意気込んで、同じ家に住む友達とハイデルベルクのHerbstfest(秋祭り)とシュトゥットガルトのOktoberfest(オクトーバーフェスト)をはしご。
楽しかったけれど、めちゃめちゃ疲れたので、今度からイベント事は1日1つにしようと学びました。
ハイデルベルクはまだ2回しか言っていませんが、本当に綺麗な街で心が浄化されます。秋祭りではFlohmarkt (蚤の市)やブラスバンドの演奏ステージもあって賑わっていました。
旧市街のお店、全部かわいい。
フランクフルトの日本人の会の出店もあり、和楽器の演奏が大人気でした。ドイツではなかなか手に入らない(というか売ってない)日本のカレーパンも久々に食べられてよかった。
くまもんもいました。
くまもんのお腹の下段には、「15時からあなたのお名前日本語で書きます」という告知が。
シュトゥットガルトには州内乗り放題チケットを使い、鈍行で安く行こうと思ったのですが、まさかの遅延と運行取りやめで片道3時間もかかってしまいました…。ICE(新幹線みたいなやつ)だとシュトゥットガルトまではすぐなのに。
オクトーバーフェストはオクトーバーなのになぜか9月からやっています(ちなみにクリスマスマーケットもクリスマスの日にはもうやっていません)。移動遊園地もお店もたくさん、人はもっとたくさんでした。結局人混みに疲れ、3時間かけて来たのに滞在2時間くらいで帰ってきました。
てわけで、新学期です。やっとです。
9月は手続きと家探しと練習しかしていませんでしたが、今は別の意味でドタバタしています。。。
私の通う音大は、Master(修士)もかなりの授業を取らなければならないという、ドイツの音大の中ではかなり珍しいタイプだそうです。後から知りました。
普通、音大の修士はレッスン以外行かなくていい、みたいなところの方が多いらしい。
なので、音楽史やら音楽ビジネスやら楽器学やら、色んな授業を取ってみています。
Vorlesung (講義)はなんとか座ってれば良いのですが(最後に筆記試験あるけれど)、Seminar (ゼミ)は毎回発表やら発言しなきゃいけないやらで、終わった後の疲労感が半端無いです。先生に、何言ってんだコイツ、って思われないのが目標だったのですが、もう手遅れだなぁってほどにドイツ語崩壊しております。人前で話すのって日本語でもうまく出来ない。
毎日なにかしら失敗しているくまおですが、先週一番やらかしたのは、合唱の授業ですかね。
合唱は近くの教会で行われるのですが、シラバスには授業の目的も持ち物も書いてなかったので、楽譜とかはあっちでもらえるか情報があるのかな〜と手ぶらで参加したら、なぜかみんなちゃんと楽譜持ってまして。ちょっと待てと。
近くのドイツ人の女の人に聞いたら、図書館で借りるそうで……シラバスに書いとけよ……
私の他にも2割くらいの人が楽譜持ってなさそうでした。ちょっとホッとしたけれど(?)暗黙の了解で進められるの困ります。
結局第1回目の授業はそのドイツ人に楽譜を見せてもらってなんとかなりました。
今日、その合唱の第2回目の授業だったのですが、件のドイツ人に「楽譜借りれた?大丈夫?」って心配されました。優しい…。今日も隣で授業受けて仲良くなれたので、まぁ、結果オーライということにしたいです。
大学に日本人が少ないこともあり、お友達作りは本当に頑張っています。お友達ほしい。
実は結構人見知りをしてしまうくまおですが、最近は心を鬼にするつもりで(?)積極的に色んな人に話しかけてます。
おかげで日本人以外の友達も増えてきて、廊下でばったり会って話しかけられることもちょくちょくあります。
ドイツ語大苦戦の毎日ですが、強制的に使わなきゃいけない環境はいいな〜と思います。私は自分を追い込むのが大好きなんだって最近気づきました。ドMなのかな?
今は苦労の方が大きいけれど、なんとか困らずに話せるレベルには到達したい!な!!
そんなこんなで今のところ毎日楽しいくまおなのでした。
つづく